シーソーで遊んでいる子ども達は、
「上がったり、下がったり、楽しいね!」
でも、もう1人の子は、
「ガタンッて下がる時って、ちょっと怖いなぁ…」
それを聞いた相手の子は、
「じゃあ、これは魔法の天秤だと思ってみて。」
「魔法の天秤?」
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シーソーで遊んでいる子ども達は、
「上がったり、下がったり、楽しいね!」
でも、もう1人の子は、
「ガタンッて下がる時って、ちょっと怖いなぁ…」
それを聞いた相手の子は、
「じゃあ、これは魔法の天秤だと思ってみて。」
「魔法の天秤?」
ブランコで遊んでいる子ども達は、
「このブランコは空の上まで飛んでいけちゃうのよ。ここは、雲の公園で、遊具も雲の上のものなの。」
子ども達は想像力を膨らませて、ブランコを漕いでふわっと舞い上がります。
虹のすべり台、ふわふわの雲のベンチ、小鳥さんと遊ぶシーソー…。
ブランコは夢を乗せてゆらゆら揺れます。
辺りを見ると、たくさんの子ども達がすべり台やブランコ、シーソーなど、いろんな遊具で楽しそうに遊んでいるのが見えました。
みんなは想像力を膨らませ、元気に動き回っています。
すべり台で遊んでいる子ども達は、
「すべり台を滑り終わった時、ピタッとかっこよく立とう!ヒーローみたいでかっこいいよ!」
「いいね、楽しそう!」
子ども達はすべり台を滑り終わった後、ヒーローのようにピシッとかっこよく立って、とても楽しそうです。
花びらを集め終わると、バケツの中はきれいな葉っぱとかわいらしい花びらでいっぱいになりました。
でも、バケツの容量ではまだものを入れられます。
「もうちょっと飾りに使えるものを探そうかな。」
その子は次に集められるものを考えますが、公園にある自然のものは、葉っぱや花びら以外に中々思いつきません。
「うーん、次はどうしようかなぁ?」
その子はうつむいてじっと考えました。
「もっと砂の街をきれいに飾るには…」
あまりに考えすぎて、ちょっと疲れてきてしまった時、子ども達の楽しそうな笑い声が聞こえて、その子はふと顔をあげました。
花びらはとても薄くて、やわらかいけれど、色はくっきりしています。
その子は、思わず花びらに見とれてしまいました。
水彩画のように透き通った優しい色合いの花びらは、見ている人の心にも花を咲かせてくれるようです。
花びらがいっぱい落ちている光景は、まるで夢の世界みたい。
そう思うと、砂の街のことを思い出しました。
砂の街は、みんなの頑張りと想像力がつまった、まさに夢の世界です。
その子はにっこり笑って、手に持った花びらをバケツに入れました。
「この花びら、砂の街の飾りにぴったりだな。」
その子は、うれしそうに色とりどりの花びらをそっとバケツに入れて行きます。
葉っぱを集め終わると、その子は、花壇に目をやりました。
花壇には、かわいらしいお花がいっぱい咲いています。
花壇のそばには、咲き終わった花や、花びらが落ちています。
「きれいなお花だなぁ。」
その子は、バケツをぎゅっと持ち直すと、花壇の方に行って、落ちている花びらをそっと拾い上げました。
大きな木の下に着くと、地面に目をやります。
地面には、丸い形の葉っぱ、ハートのような形の葉っぱ、淡い緑の葉っぱ、濃い緑の葉っぱ、いろんな葉っぱがたくさん落ちています。
「わぁ、葉っぱがいっぱい。お城やお家を綺麗に飾れそうだな。」
その子はかがんで、ていねいに葉っぱをバケツに入れて行きます。
バケツの中は、きれいな葉っぱでいっぱいです。
公園にある花びらや葉っぱ、木の実を見ていた子は、
「バケツを使ってもいいかな?」
「うん、いいよ。」
その子はバケツをしっかり持つと、
「砂の街の飾りに使えそうなものを集めてくるよ!」
そう言って、楽しそうに駆け出して行きました。
「みんなの得意で、すてきな砂の街を作ろう!」
「よーし、頑張るよ!」
「お城を作りたい」、「お城の周りに街があったらいいな」と言っていた子は、スコップと建物の作れる型を手に取って、砂場にかがむと、砂を掘ってお城の土台を作ったり、型を使って綺麗な砂の建物を次々と作っていきます。
「しっかりした土台を作って、お城がちゃんと建つようにしないとね。」
「いっぱいおうちを作って、賑やかな街にしよう!」
スコップや型は小さく軽いものだけれど、子ども達は小さな手で道具をしっかりと持っていて、頑張りが伝わってきます。
(ユヅル)「そうだ、みんなの得意なことをそれぞれやって、砂の街を作ろう。」
「違うことをやってもいいの?」
(ユヅル)「うん、みんなの得意なことはそれぞれ違っても、それを活かして楽しく作れば、すてきな砂のお城ができると思うんだ。」
「みんなの得意なことを活かす?」
「違うことをやっても、みんなは一緒?」
(ユヅル)「そうだよ。持っているものは違っても、みんな「すてきな砂の街を作りたい」つていう気持ちは同じだからね。」
ユヅルの言葉は聞いた子ども達はにっこりと笑いました。