ココのキセキとキズナの大冒険 第19話「おばけと忘れられた笑顔」203

花びらはとても薄くて、やわらかいけれど、色はくっきりしています。
その子は、思わず花びらに見とれてしまいました。
水彩画のように透き通った優しい色合いの花びらは、見ている人の心にも花を咲かせてくれるようです。
花びらがいっぱい落ちている光景は、まるで夢の世界みたい。
そう思うと、砂の街のことを思い出しました。
砂の街は、みんなの頑張りと想像力がつまった、まさに夢の世界です。
その子はにっこり笑って、手に持った花びらをバケツに入れました。
「この花びら、砂の街の飾りにぴったりだな。」
その子は、うれしそうに色とりどりの花びらをそっとバケツに入れて行きます。

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