心をほっこりさせるお話作り – BLピンクが出版するまでの物語 –

そして…ババ抜きの結果は…
ジョーカーを最後まで持っていたのは、ピピです。
(ピピ)「負けちゃったな…」
悔しそうなピピを見て、ミールが言いました。
(ミール)「でも、遊びにも真剣になれるのって、すてきだね。」
みんなもにっこりうなずきます。
みんなの笑顔を見たラブは言いました。

とったカードは、ラブが持っている中のカードと同じ数字です。
(ラブ)「あっ、同じ数字だわ！」
ラブはとったカードと同じ数字のカードを手札から減らしました。
一方、ピピは心の中で言いました。
(ピピ)「ドキドキしたなぁ…」
ピピの手札の中には、ジョーカーがありました。
ラブが引いたのは、ジョーカーの隣のカードでした。

ラブはピピの持つカードを大きな瞳で見つめます。
(ラブ)「どれにしようかしら…？」
どのカードがどの数字なのか、カードを引くのはいつもドキドキです。
カードを持つピピもドキドキしていました。
ラブの瞳は、いつもキラキラしていて吸い込まれそうで、その大きな瞳ならカードの数字も見えてしまうように思えたのです。
みんなもドキドキしながら見ています。
(ラブ)「よし、決めたわ！」
ラブは小さな手を伸ばしてピピのカードを一枚とりました。

ピピはトランプを取り出しました。
(ピピ)「みんなでババ抜きしないか？」
(イオ)「うん、みんなでやろう！」
(フルア)「楽しそうね！」
ラブ達はババ抜きを始めます。
ピピはみんなにカードを配ります。
ラブは小さな手でもカードをしっかり持っています。

(ピピ)「ただいま！」
(イオ・ミラリィ・ミール・スノー・フルア)「お邪魔します」
(ラブ)「おかえりなさい…あっ、みんな！」
ラブはピンクの大きな目をもっと大きくしました。
(ピピ)「ラブ、みんなで遊ぼうぜ！」
(ラブ)「うれしい！」
ラブの顔が輝きました。

(ミール)「まだ外で遊べないラブちゃんを、みんなで楽しませよう！」 (ミラリィ)「スイカがなくても、何もできないわけじゃないものね。」 (イオ)「何をすればラブちゃんは喜んでくれるかな？」 みんなで少し考えていると、 (スノー)「いつもみたいに、みんなで遊ぼうよ！」 (フルア)「みんなで遊んでいるときのラブちゃんはすごく楽しそうだわ。」 みんなもにっこりうなずきました。 (ピピ)「よし、みんな、行こう！」 ピピ達はラブが休んでいるピピの家に向かいました。

(イオ)「ミール…あっ、みんな！」
(ミラリィ)「みんなもここに来ていたのね。」
(ピピ)「イオ、ミラリィ！」
(ミール)「２人も来てくれたんだね。」
(スノー)「６人いれば、すごいことができるよ！」
(フルア)「ワクワクしてくるわね！」
ピピが明るく言いました。
(ピピ)「俺たち、同じ時間に同じ場所にいるってことは、同じことを思ってるんだな。」
みんなもうなずきます。

ミールの後ろから、スノーとフルアがぴょこんと顔を出しました。
(ピピ)「スノー、フルア！」
(スノー)「みんなでいれば、いろんなアイディアが出るよ！」
(フルア)「ピピ君は、楽しいことを見つけるのがすごく上手だものね！」
ピピはにっこり笑います。
(ピピ)「そうだなぁ、みんなで何をしようか？」
そのとき、カフェ・ド・アニマルの扉が開きました。

ピピは外に出ると、カフェ・ド・アニマルに行きました。
ピピがカフェ・ド・アニマルに入ると、ミールが声をかけました。
(ミール)「あっ、ピピ」
(ピピ)「ミール、俺、ちょっと考えたことが…」
ミールは優しく笑って言いました。
(ミール)「いいね、ここには３人分のアイディアがあるよ。」
(ピピ)「えっ、３人分？」

ピピは考えました。
いつも元気にみんなとたくさん遊んでいるラブが、熱中症にかかり、外で遊べずにいます。
ピピはラブに明るい笑顔になってほしいと思いました。
ピピは少し考えると、言いました。
(ピピ)「ラブ、ちょっと外に行ってくるな。」
(ラブ)「ピピ君、行ってらっしゃい。」
ピピは家を出ました。