心をほっこりさせるお話作り – BLピンクが出版するまでの物語 –

ミラリィはラブの頭に鮮やかな緑のカチューシャを飾ってくれました。
ラブはとてもうれしく思いました。
(ラブ)「ありがとう、ミラリィちゃん！」
ラブは木の葉が揺れるようにふわっと舞い上がりました。
それを見たミラリィもうれしくなって、優しく笑いました。
ミラリィの髪に飾られた緑のリボンとラブの頭に飾られた緑のカチューシャは、窓から差し込む朝日を受けて、キラキラと輝いています。

(ラブ)「ミラリィちゃんのリボン、木の葉っぱみたい。ロルト君は、老木さんもみんなの笑い声を聞くと、うれしそうに葉っぱを揺らしたって言っていたわね。ロルト君と老木さんはずっと一緒に暮らしてきたのだし、ロルト君の老木さんはとっても仲良しなのね。」
ラブは、老木さんとも心を通わせているロルトをとてもすてきに思っているのです。
それを聞いたミラリィは明るく笑って、
(ミラリィ)「ラブちゃんもどう？」

アクセサリーケースには、おしゃれなリボンやヘアピン、カチューシャやヘアゴムがいっぱい。
ラブもアクセサリーケースを覗き込みました。
ミラリィはいつも三つ編みハーフアップに結い上げた髪にリボンをつけています。
ミラリィは爽やかな緑のリボンを選び、髪に飾りました。
ふわりと揺れる緑のリボンは、まるで木の葉っぱのようです。
それを見たラブは、瞳を輝かせました。

そのワンピースは、カラフルなハートの飾りがたくさんついています。
まるで、たくさんの人の笑顔が輝いているようです。
それを見たミラリィはにっこり笑うと、一着一着の服に目を通していきます。
ミラリィも一着のワンピースに目を止めて、クローゼットから取り出しました。
(ラブ)「すてきなワンピースね。」
ミラリィが選んだワンピースは、明るい花柄のワンピース。
布の模様でも、お花は元気いっぱいに花を咲かせていて、見ているとなんだかワクワクしてきます。
それから、ミラリィはアクセサリーケースを開けました。

ラブとミラリィはブラッシングを終えると、ミラリィのお部屋に戻って、クローゼットを開けました。
ミラリィのお洋服はどれもとってもかわいくて、見ているだけでも楽しくなってきます。
お裁縫や編み物がとても上手なミラリィは、ラブのお洋服も作ってくれています。
ラブのお洋服も、ミラリィが細かいところまでこだわって丁寧に作っていて、とってもかわいいのです。
だから、毎日のコーデを考えるのも、とっても楽しみ。
色々なお洋服をじっくり見ていたラブは一着のワンピースに目を止め、クローゼットから取り出しました。

翌朝、ラブ達はそれぞれのお家のお部屋のベッドの中で目を覚ましました。
ラブとミラリィはベッドから出ると、お部屋にいるミラリィの手作りのかわいいぬいぐるみさん達に挨拶をします。
(ラブ)「みんな、おはよう！」
(ミラリィ)「みんな、今日も元気ね。」
ぬいぐるみさん達も「おはよう」と返しているようです。

ロルトも、ラブ達の夢を見ていました。
ラブ達のみんなで楽しそうに過ごす姿を見るのは、ロルトにとってとてもすてきな時間でした。
ロルトはみんなの笑顔を見るのが大好きです。
公園が閉鎖されてしまってからはもう見ることができないと思っていたけれど、それをまた目にすることができるなんて、こんなにうれしいことはありません。
ロルトはみんなの笑顔を目で見るだけでなく、心でも感じています。
みんなの笑顔を見ると、心の中が優しい光が照らされて､元気が湧いてきます。
ラブ達は、うれしい時、楽しい時には思いっきり笑っていて、キラキラ輝いているようです。
ラブの寝顔を見たみんなは優しい笑顔を浮かべていました。
ラブのかわいい寝顔を思い浮かべると自然と笑顔になっていました。
ロルトはラブ達が大好きになっていたのです。

ラブ達は、眠っている時、みんな公園の夢を見ていました。
夢の中でも、あの公園の光景が頭に浮かびます。
公園は、整備されておらず、遊具は色褪せていますが、そこはとてもあたたかい場所に思えます。
そして、ロルトのことも。
施設や建物に精霊さんがいるなんて、とってもワクワクします。
ラブ達の心は夢の中でもぽかぽかしていました。

それから、ロルトもお部屋に入ってから、ラブ達のことを考えていました。
施設や建物の精霊達には、別の空間にお部屋を持っています。
お部屋のベッドに入ってうとうとしながら、ロルトの頭にはいろいろな考えが浮かびました。
ラブ達と出会うまでは寂しさでいっぱいだったロルトですが、ラブ達どの時間を通して、胸がとてもあたたかくなりました。
ラブ達はおばけになってしまった自分にも優しくしてくれて、笑顔も見せてくれました。
そして、この公園のために、力を貸してくれるのです。
(ロルト)「ラブちゃん達は、とってもすてきだな…」
ロルトは心も体もあたたまり、眠りにつきました。