(ラブ)「おばけさんはエゾモモンガと同じように、暗いところでもよく見えるのかしら?」
(イオの祖父)「おばけさんの肝試しは、昼間にするのかもしれないなぁ。」
(イオの祖母)「おばけさんはどんな素材のどんなお洋服を着るのかしら?」
みんなでおばけさんのことについて話してみると、怖い気持ちはすーっと消えていって、みんなの顔が輝きました。
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(ラブ)「おばけさんはエゾモモンガと同じように、暗いところでもよく見えるのかしら?」
(イオの祖父)「おばけさんの肝試しは、昼間にするのかもしれないなぁ。」
(イオの祖母)「おばけさんはどんな素材のどんなお洋服を着るのかしら?」
みんなでおばけさんのことについて話してみると、怖い気持ちはすーっと消えていって、みんなの顔が輝きました。
(ラブ)「おばけさんはエゾモモンガと同じように、暗いところでもよく見えるのかしら?」
(イオの祖父)「おばけさんの肝試しは、昼間にするのかもしれないなぁ。」
(イオの祖母)「おばけさんはどんな素材のどんなお洋服を着るのかしら?」
みんなでおばけさんのことについて話してみると、怖い気持ちはすーっと消えていって、みんなの顔が輝きました。
ホットミルクを飲んでいたラブが言いました。
(ラブ)「ホットミルクって真っ白で、おばけさんの色みたい。おばけさんもホットミルクが好きかしら?」
ラブの言葉に、みんなにっこり。
(イオ)「そうだね、おばけさんもホットミルクが好きかもしれないなあ。」
(イオの祖父)「怖いものは、見方を変えれば、楽しくなるね。」
(ラブ)「おばけさんはどんなおうちに住んでいるのかしら?どんなご飯が好きなのかしら?」
(イオの祖母)「おばけさん達の暮らしを考えてみれば、おばけさんとも仲良しになれるわね。」
(イオ)「おばけさんは昼間は眠って、夜に起きるのかな?」
初めは怖がっていたイオの口から、明るい言葉が出てきました。
(イオ)「おじいちゃんとおばあちゃんも、そんなことがあったんだね。」
(イオの祖父)「そうだよ、怖い思いをしたことがない人なんて、いないんだよ。」
(イオの祖母)「それに、怖いって思いことは、恥ずかしいことじゃないのよ。」
(イオ)「そうなの?」
(イオの祖母)「怖いって気持ちは、危ないことが起きないように気をつけたり、危ないことがあったときに、自分や周りの人を守ったりする気持ちなのよ。」
3姉弟の中で1人だけ、おばけのテレビを怖がって眠れなくなるなっている自分は弱虫だと思っていたイオですが、おじいちゃんとおばあちゃんの言葉や、思い出を聞くと、締め付けられていた心が、フワリとあたたまりました。
(イオの祖父)「おじいちゃんも子どもの頃、同じようなことがあったよ。夏の夜、家におばけが入ってきたらどうしよう、って思って眠れなくなって、おじいちゃんのお母さんに絵本を読んでもらったことがあるんだよ。」
おばあちゃんも言いました。
( イオの祖母)「おばあちゃんも子どもの頃、近所の子達と夜の森で肝試しをしたことがあるの。「怖くないよ」と強がりを言ったけど、本当はわたしが1番怖がっていたわね。」
イオはびっくりしました。
(ラブ)「ありがとう…あっ、イオ君にも…」
イオの口元にも、ホットミルクの白いおひげができています。
(イオの祖父)「おそろいのホットミルクのおひげだね。」
ラブはティッシュをとって、小さな手で一生懸命イオの口元を拭きました。
(イオ)「ありがとう、ラブちゃん。」
イオは優しく笑います。
(ラブ)「ホットミルクを飲むと、胸がほわっとするわね。」
(イオ)「そうだね、あっ、ラブちゃん…」
(ラブ)「えっ、なあに?」
ホットミルクを飲んだラブの口元には、ホットミルクの白いおひげができています。
(イオ)「ラブちゃん、ホットミルクのおひげができちゃってるね。」
イオはティッシュでラブの口元を優しく拭きます。
おばあちゃんが作ってくれたのは、あったかくて、甘い、ホットミルク。
(イオ)「おばあちゃん、ありがとう。」
(ラブ)「とってもおいしそうね。」
イオとラブはホットミルクを飲みました。
夏の夜に飲むあたたかい飲み物は、特別なおいしさです。
ホットミルクのあたたかさに、恐怖はすーっと溶けていって、そのやさしい甘さは、恐怖で固まっていた心と体をふんわり包み込んでくれます。
(イオの祖父)「そうか、怖かったんだね。」
「怖かったんだね」と感情を返す言葉は、心をほわっとさせます。
話していると、キッチンから甘い香りがしてきました。
(ラブ)「わぁ、いい香り…」
おばあちゃんはマグカップを運んできました。
(イオの祖母)「さあ、これをどうぞ。」
リビングには、イオのおじいちゃんもいました。
おばあちゃんは、キッチンで何かを作り始めました。
イオとラブ、おじいちゃんはソファに座って、イオは自分の心の中のものを言葉にしてみました。
(イオ)「おばけのテレビが怖くて、眠れなくなっちゃったんだ…」
イオの隣にちょこんと座っているラブも、イオの瞳を見つめています。
おじいちゃんは優しく言います。