ココのキセキとキズナの大冒険 第19話「おばけと忘れられた笑顔」178

(ミール・ユヅルの祖母)「ユヅル、外に行ってみたら?」
(ユヅル)「外に?」
(ミール・ユヅルの祖母)「ええ、悩んでいる時、考え続けるんじゃなくて、外に出て、いろんなものを見たり、聞いたりして、心と体を動かしてみると、気持ちがすっきりして、大切なものが見えてくるはずよ。」
おばあちゃんの言葉に、ユヅルは固まっていた心と体がやわらいできました。

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ココのキセキとキズナの大冒険 第19話「おばけと忘れられた笑顔」177

(ミール・ユヅルの祖母)「ユヅル」
考え込んでいたユヅルははっと顔を上げました。
(ユヅル)「あっ、おばあちゃん」
おばあちゃんは優しく言います。
(ミール・ユヅルの祖母)「お父さんから聞いたわ。新メニューを考えるんでしょう。」
ユヅルは小さくうなずきました。
(ユヅル)「そうなんだ。でも、いいアイディアが浮かばなくて…」
うつむいて、疲れた顔をしているユヅルにおばあちゃんは、

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ココのキセキとキズナの大冒険 第19話「おばけと忘れられた笑顔」176

品数を多くしても、飾り付けを豪華にしても、お父さんが作るお料理やお菓子とは違うのです。
(ユヅル)「どうしてうまくできないんだろう…」
ユヅルはだんだん焦ってきました。
長い時間じっと座ったまま、難しい顔をしているユヅルを見たおばあちゃんは、優しく声をかけました。

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ココのキセキとキズナの大冒険 第19話「おばけと忘れられた笑顔」175

ある時、ユヅルはお父さんに新メニューのアイディアを任されました。
いつもすてきなお料理やお菓子でみんなを笑顔にしているお父さんから新メニューを考えてほしいと頼まれるなんて、ユヅルはとてもワクワクしました。
ユヅルは自分のお部屋に行って、お料理やお菓子のレシピ、作っている時に考えたこと、思いついたアイディアなどを書いているノートを取り出しました。
(ユヅル)「父さんから任されたんだ。頑張らないと。」
そう思って、さまざまなお料理、お菓子を考えて、ノートに書き出してみたのですが、どれも自分で「これがいい」と思えません。

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ココのキセキとキズナの大冒険 第19話「おばけと忘れられた笑顔」174

ミールは自分のお家である「カフェ・ド・アニマル」に帰って、キッチンの奥のお部屋に行きました。
キッチンからいろんなお料理のいい香りがしてきます。
お部屋のソファにはユヅルが座っています。
今は忙しくないようです。
ミールはユヅルにロルトの公園での思い出を聞いてみました。
(ユヅル)「僕は新メニューに悩んだ時、あの公園に行ったことがあるよ。」
(ミール)「どんなことがあったの?」
ユヅルはミールにお話をしてくれました。

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ココのキセキとキズナの大冒険 第19話「おばけと忘れられた笑顔」173

(ミラリィの母)「老木が倒れて閉鎖されてしまったけれど、あの老木は公園のシンボルで、みんなに親しまれていたわね。」
(ミラリィの父)「子ども達も、大人の人達も楽しそうに過ごしていたな。」
お父さんとお母さんとお話しているうちに、ミラリィはとてもワクワクしてきました。
(ミラリィ)「あの公園で、パパとママとぬいぐるみ達と遊びたいわ。」
ミラリィの言葉を聞くと、「みんなとお外で遊びたいな」「一緒に行ってみよう」とみんなに話しかけるように、ぬいぐるみ達の瞳も輝きました。

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ココのキセキとキズナの大冒険 第19話「おばけと忘れられた笑顔」172

ミラリィはお父さんとお母さんに言いました。
(ミラリィ)「そんなすてきな思い出があったなんて…わたし、あの公園にパパとママと一緒に行きたいわ。」
ミラリィの言葉を聞いたお父さんとお母さんの心には、新しい気持ちが生まれました。
自分達が同じお家で暮らし始めた頃、男の子と女の子との時間を通して、子どもの頃のことを思い出し、自分達が大切にしているものについて、深く考えました。
あの時のあたたかさを、家族3人で分かち合いたい。
そんな気持ちがお父さんとお母さんの胸を優しく照らしています。

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ココのキセキとキズナの大冒険 第19話「おばけと忘れられた笑顔」171

お話を聞いたミラリィは、瞳を輝かせました。
(ミラリィ)「とってもすてきなお話ね。」
お父さんとお母さんはぬいぐるみを作る時、いつも優しい気持ちを込めて作っているけれど、それにはこんなあたたかなお話があるんだと知って、ミラリィはお父さんとお母さんが作ったぬいぐるみを見つめてみました。
ぬいぐるみ達はみんな、ふわふわしていて、みんなの心をあたたかく包み込んでくれます。
ぬいぐるみと過ごすと、みんな心が安らいで、元気が出てきます。
ミラリィは改めて、ぬいぐるみに込められた優しさを感じました。

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ココのキセキとキズナの大冒険 第19話「おばけと忘れられた笑顔」170

無邪気に自然のものを集めて、それから新しいものを作ったり…。
普段なら気にも留めないものから新しいものを作り出すことができるのは、素晴らしい力です。
それから、自分から動いたり話したりしないものとも、心を通わせることができること。
動かなくても、話さなくても「心がある」と思い、気持ちを通じ合わせることができるのは、とても不思議で、優しいものです。
今日のことで、ミラリィのお父さんとお母さんは、自分達がぬいぐるみを作る時の想いについて、深く考えました。
この1日のことは、ミラリィのお父さんとお母さんにとって、とても大切な思い出になりました。

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ココのキセキとキズナの大冒険 第19話「おばけと忘れられた笑顔」169

(女の子)「くまちゃんとうさぎちゃん、笑っているみたいよ。」
(男の子)「優しくて、あたたかくて、自然と笑顔になれるな。」
男の子と女の子はとてもすてきな笑顔になりました。
ミラリィのお父さんとお母さんは、男の子と女の子とミニチュアのお家を作ったことや、ぬいぐるみと心を通わせる男の子と女の子の笑顔を見たことで、自分達の子どもの頃を思い出しました。

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