心をほっこりさせるお話作り – BLピンクが出版するまでの物語 –

(ラブ)「わぁ、楽しそうね！」
(ピピ)「スイカ割りも、夏の楽しみだよな！」
子どもたちの笑顔に農家さんも優しく笑います。
スイカは、みんなで交代で叩きます。
最初はラブの番です。
ラブは目元にタオルを巻きます。
(ラブ)「ドキドキするわ…」
ラブは棒を持って、少しずつ足を進めます。

みんなで育てたスイカはお店にも並び、それを食べたたくさんの人が笑顔になりました。
(ラブ)「スイカさん達のお願いが叶って、よかったわね。」
(フルア)「スイカさん達を育てていくうちに、スイカさん達も生き生きしているって思ったわ。」
そして、農家さんは、お家の庭にブルーシートを敷いて、タオルと棒、そして冷やした大きなスイカを準備をすると、みんなを集めました。
(農家)「みんな、スイカ割りをしよう。」
ラブ達もにっこり。

スイカ畑には鮮やかな色のスイカがたくさん育ちました。
みんなの瞳も輝きます。
(ラブ)「わぁ、スイカさんがいっぱい！」
(農家)「みんな、手伝ってくれてありがとう。よく頑張ったね。」
(フルア)「スイカさんも一生懸命大きくなったわね。」
(イオ)「野菜や果物を育てるのって、楽しいね。」
スイカ達も笑っているようでした。

それから、ラブ達は毎日みんなでスイカのお世話を頑張りました。
ラブ達はスイカに明るい言葉をいっぱいかけました。
(ラブ)「スイカさん、大きくなったわね。」
(ミール)「スイカさんがいると夏はもっと楽しいんだ。」
(農家)「今年は、子ども達も君達スイカに寄り添ってくれるんだ。みんなで頑張れば、みんなの笑顔が待っているよ。」
それに応えるように、スイカもすくすく育ち、スイカ畑も元通りになっていきました。
やがて、数週間が過ぎました。

ラブは元気よく言いました。 (ラブ)「よーし、スイカさんと仲良しになろう！」 みんなも元気よく応えます。 (フルア)「野菜や果物にも、心があるんだものね。」 (ピピ)「みんなが笑顔になれるようにな。」 農家さんもにっこり笑います。

農家さんは、みんなに作業をするときの服装、育て方などを教えてくれました。そして、言いました。 (農家)「野菜や果物はただ育てればいいというものじゃないんだ。私たちは野菜や果物にも心があると考えているんだ。野菜や果物は、みんな「おいしくなって、食べた人を笑顔にしたい」と願っている。それに応えるように、野菜や果物に寄り添うように、心を込めて育てることが大切なんだ。」 農家さんの言葉は、みんなの心に真っ直ぐに入り込みました。

(農家)「そうなんだね。それじゃあ、みんなでやってみよう。」
農家さんは優しく笑いました。
みんなも大きくうなずきます。
(ミラリィ)「はい、ありがとうございます！」
(スノー)「みんなで頑張ろう！」
みんなの心と体に元気が湧いてきました。

スイカ畑では、農家さんがもう一度スイカを育てる作業をしています。 農家さんはみんなに声をかけました。 (農家)「おや、どうしたんだい？」 みんなははっきりと言いました。 (イオ)「僕達、スイカをもう一度育てるお手伝いがしたいんです。」 (ピピ)「一度崩れたものを、元に戻したいって思って…」 農家さんは言いました。

(ラブ)「ねえ、スイカをもう一度育てるお手伝いはできないかしら？」
(イオ)「お手伝い？」
(ラブ)「一度畑が荒れちゃっても、また育てればいい。一度崩れたものは、もう元に戻らないわけじゃないわ。」
みんなも大きくうなずきます。
(フルア)「そうね、落ち込んでばかりじゃいられないわ。」
(ミール)「よし、スイカ畑に行こう！」
みんなはスイカ畑に向かいました。

(ピピ)「もうすぐスイカがお店に出るから、ラブにスイカを用意しようって、みんなで話してたんだ。」
(ラブ)「えっ、そうなの？」
(ピピ)「でも、この間の夕立でスイカ畑が荒れちゃって…。それが気になっていたんだ。」
(ラブ)「そうだったのね…。」
みんなの心情と同じようにラブは表情を変えます。
でも、ラブはすぐに表情を明るくして、言いました。